外資系コンサルの意識高い日常

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ハムスターの遊具で遊ぶな

 ハムスターの遊具をご存知でしょうか。くるくる回る手押し車みたいなやつで、夜中にハムスターがカラカラ走って運動するやつです。私が仕事において重視していることは、このような遊具で遊んでいる状態を避けることです。

 

①ハムスターの遊具で遊ぶような仕事とは

 端的に言うと、定型的である程度の時間がかかるような仕事です。Excelでひたすら集計する仕事や、データ入力・修正など、やる手順は決まっているけれど苦労するようなジャンルです。これは作業するのに半日や一日かかり、ミスも許されないため体力を使います。ハムスターの遊具のように、ひたすら走ることに集中し、終わった後にはヘトヘトになるでしょう。

 

②ハムスターの遊具で遊ぶことは楽しい

 ①のような特徴があるため、ハムスターの遊具で遊ぶのは非常に楽しいです。毎日処理能力は少しずつ上がっていき、初回は5時間かかっていたものが3時間で完了するようになるかもしれません。またより複雑な対象(インプット)が発生したときに、自分しか対応できないような状況が発生し、承認欲求を満たすこともできます。これはある意味でランニングや筋トレにも似ていて、個人として取り組むには楽しく、充実した毎日が送れます。

 

③なぜいけないか

 個人で取り組むのは問題ないが、なぜ会社ではやってはいけないのでしょうか。それは会社の目的に照らし合わせるとわかります。当然に会社の目的とは会社ごとに異なりますが、共通して利益を上げることが目的としてあるかと思います。利益を分解すると収益と費用に分かれますが、上記活動はそのどちらにも貢献していないのです。事務作業を淡々と行っていくことは現状維持しているにすぎません。外部環境とは刻々と変わっている中で現状維持をすることは、会社全体としては少しずつ後退していくのと同義です。

 

④ではどうすればいいか

 ハムスターの遊具で遊ばない、ということは、「地面に足をつけて歩く」ということです。同じ場所をグルグルするのではなく、道を間違えてもいいから歩きます。とはいえ、遊具を回転させることが事業にとって必要なケースも多いでしょう。そういうものは自動化して、人が介在しなくても回るようにすることが重要です。遊具で言えば、モーターをつけてしまえばハムスター無しでも回ります。モーターがそれを回している間に、自分はゲージの中から出て、外の世界を冒険しましょう。

 

<同じくらい疲れるなら、意味のあることをする>

 ハムスターの遊具でも、地面を歩いても、どちらも汗をかくし疲れます。しかしそれは時間が経つにつれて大きな差となります。同じ時間を過ごし同じ体力を使うのであれば、同じ場所にとどまらないように自分を客観的に見つめることが必要です。そして周りにハムスターの遊具で遊んでいる人がいて、それを自慢げに語ってきた場合は要注意です。それができる環境というのは、自身もそれに陥っている可能性があるからです。

 

<家でやる>

 とはいえハムスターの遊具は中毒性があります。ただし、それは家でやるのをお勧めします。筋トレでもゲームでも勉強でもいいですが、無心で淡々と自分のレベルを上げていくような作業は精神を安定させる作用があります。逆説的ですが、家でも一切そのような活動をしない人がよい冒険家になるのは難しいと思います。