外資系コンサルの意識高い日常

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物理と行動が乖離する時代に

 以前は物理的な事象と人間の行動が紐づいていましたが、現在は違います。それはデジタル化の進展が主な要因ですが、上記が理解されないまま、現行の制度が追い付いていないため、いろいろな課題が発生しています。

 

①物理的な事象と人間の行動が一致していた時代

 スマホが完全に普及する2010年より以前は、人と会うことでしか達成できない目的が多々ありました。ガラケーは普及していましたが、口頭で物事を伝えることが精々であり、Skypeもありましたがガラケー同士で利用はできませんでした。よって、会社には出勤しないと何も始まらないし、電話やメールでミーティングをセッティングしてからクライアントに会う必要がありました。つまり、「行動をしているかどうか」はその人が物理的にどこにいるか、を測ることで計測が可能だったのです。

 

②物理的な事象はもはや行動とは離れている

 現代は、行動は物理的な事象と関連がありません。電話会議やWEB会議により音声だけでなく、資料や映像も投影でき、国内だけでなく海外ともシームレスに仕事ができるようになりました。会社に行かなくても仕事を生むことができ、進めることもできます。つまり、「行動しているかどうか」はその人の物理的な情報には関連しません。しかし、未だに①のロジックで評価基準が作られている場合もあります。会社に来ないで仕事をしている人と、会社に毎日来るけれどずっとネットサーフィンをしている人と、それぞれを正当に評価できている会社はどれだけあるでしょうか。

 

③事象と行動は乖離し続ける

 効率を重視するビジネス社会ではこれらは加速度的に進んでいくでしょう。実際、管理職というロールは先進的な企業では変わり続けています。「人」を管理するのを辞め、「プロジェクト」を管理する方向性にシフトしています。こう言うと、皆「プロジェクト」を管理している、と反論するのですが、実態は「誰が休んだ」「誰の仕事が遅れている」と「人」が主体になっています。本来あるべきは、誰の行為であれ、それがプロジェクトや目的にどのような影響があるか見極め、適切な行動と指示が行えるのが管理職です。

 

④時代が変わり、それに対応するだけ

 これまでは、①の状況であったから「人」を管理するのが最適解でした。誰がどこにいるか把握することで、プロジェクトの状況も容易に把握できました。リーダーの右腕が喫茶店でのんびりしていることが分かれば、それはリスクと捉えるべきだったのでしょう。ただし、現代はスタバにいようが家にいようが関係はないし、クライアントと対面の打ち合わせが無くとも契約ができます。昔の管理手法が悪いのではなく、古くなってしまったのでアップデートする必要があるだけなのです。

 

ブラックボックス化する中で大切なこと>

 ①ー④で述べたように、目に見えないところで成果が生まれる時代であり、そのプロセスを無理に追うのはナンセンスかな、と思います。世の中の流れとしても、見えないプロセスの可視化よりも成果主義にシフトしていくと思いますし、プロセスの評価が長時間残業や「人」の管理を生んでいるのは明らかだからです。ではどうすればよいかというと、プロセスをパッケージ化してしまう、ということだと思っています。これについてはまた長くなるので、次の機会に書きたいと思います。