外資系コンサルの意識高い日常

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見えない景色を見るために

 人は想像したところまでしか行けない、とよく聞きます。想像ができることのうち、実現できるのはたいていほんの一部ですが、想像ができないことはほぼ間違いなく実現ができない思っています。

 

①限られた人にだけ見える景色がある

 大変下世話な話ですが、日本の大多数の人は、年収が数千万円の人の生活を想像できません。1千万円以上が4%と言われている時代ですから、およそ96%の人は、数千万の収入をどうやって使っているのか想像できないでしょう。そして大変残念なことに、それを想像できないということは、ほぼ間違いなく実現もできないと思います。これはお金だけでなく、100メートル走を15秒で走る人にとって、桐生選手やウサイン・ボルトの領域に達するプロセスは想像できません。

 

②その景色を見るために必要なこと

 簡単に言うと、その領域に近づくことです。年収であれば、1千万、2千万となっていくうちに、5千万の世界が想像できるかもしれないし、100メートル走であれば12秒や11秒で走れるようになって初めて、次の世界が想像できるようになります。つまり、現状のレベルから想像できるところまで行って初めて、次の世界が見えてきます。誤解を恐れずに言えば、努力の量によって見える世界が変わってきます。

 

③知らない世界は無限にある

 普段私たちはとても狭い世界に生きています。同じような高校や大学を出て、同じような年齢で就職や結婚をして、似たような仕事として、似た水準のお金を使って暮らしています。けれど一歩そのレイヤーから外に出ると、知らない世界が広がっています。自分の常識が通用しないかわりに、今まで諦めていたことが少しづつ身近になってきたりします。案外、自分の限界というのは自分の周りの人に自ずと合わせてしまっているものです。

 

④金魚鉢を出るか出ないか

 私たちを金魚に例えると、大きさの大小は様々ですが、何かしらの鉢の中で生きているわけです。そこから見える景色は代わり映えが無い代わりに、安全でとても快適です。ただし、大海は鉢から出ないと見えないし、想像もできないのです。もちろん他の魚や取りに捕食されるかもしれませんが、裏を返せばそのような強い敵や仲間に出会えるチャンスでもあります。幸せの定義は人それぞれですが、大海に出て初めて、大海に何があるか、そこでの人生がどういったものか想像ができるようになるのだと思います。

 

<想像できるが故の辛さもある>

 想像できなければ、知らない世界に羨むこともなく平和に生活ができるのに、大海を知ってしまったが故の辛さや、何かに追われる毎日に疲弊してしまうこともあるでしょう。これは数学のような学問も同じで、勉強すればするほど分からないことが増えていきます。「分からない」ことが明確になるからです。もちろん辛いこともあるのですが、それはその境地にたどり着いた人が故の辛さで、冒頭で申した通り、見える世界も全然違うわけです。