外資系コンサルの意識高い日常

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札束で人を殴ることと、お金による分断について

 日本でも富の格差が広がっていると聞いて久しいですが、サラリーマンを10年弱やっている私の周辺で起きていることと、世の中の流れについて思うことを述べたいと思います。

 

①お金による分断について

 お金による分断とは、お金持ちとそうでない人が分断される=「コミュニティが異なったり、価値観が全然合わなくなること」をここでは指しています。こればある意味当然で、「どこのコミュニティ(会社/組織)に所属するか」どうかである程度収入は決まってしまうし、「何にお金を使うか(使えるか)」ということによって価値観の不一致を感じるのも当然です。なのでニワトリタマゴではありますが、お金による分断は至る所にあって、住んでいる場所が東京⇔その他地域でもあるし、会社/組織内でも育ってきた家庭の裕福度とか、結婚した相手の資産状況でも分断されていくのだと思います。

 

②お金と時間のトレードオフについてのスタンス

 価値観が合わない、という観点において最も重要なのが、「お金と時間がトレードオフであること」についての考え方です。お金を節約することは素晴らしいですが、10円や100円の安売りやクーポンのために、少し遠いスーパーへ行ったり、忙しい中でタクシーを使わずに電車を使ったりすることで、時間を消費してしまう人がいます。私はそういう人とは一緒に行動するのが難しいし、友人やパートナーであることを継続することが困難です。どっちが正しいということはないのですが、この価値観は永遠に分かり合えないし、やはり「時間をお金を買う」というのは、ある程度お金がある人しか取れないスタンスだと思うので、「お金による分断」を語るうえでのキーポイントだと思っています。

※この話は以前にも書いていますが、いくらでも語ることがあります。実際にこの価値観が異なる2人が旅行にでも行ってみると、大変なことになります

 

ishikitakaidaiary.hatenablog.com

 

③札束で人を殴ることについて

 さて、話は少し変わりますが、世の中ではお金持ちがそうでない人を札束で殴る(比喩です)ということが頻発します。具体的には、家庭環境とか、住んでいる場所とか、持ち物とかで、他人より金銭的価値が高いものを引き合いにしてマウンティングする、ということです。おそらくこの背景にはいろいろな問題が隠れていて

(1)育ってきた環境が貧乏で、自分がされてきたことの仕返し

(2)「年収が高いやつやお金持ちが偉い」という世の中の風潮がそうさせている

(3)それ以外に話す話題がない

等が挙げられると思います。

この中でかなりヤバいな、と思うのは(2)で、お金を持っている人の言っていることは正しくて合理的である、という勘違いです。お金というのは努力もさることながら環境がモノを言うので、「今お金を持っている状態」をもってして人を信用することなどできないし、発言の正しさはその言葉やその人の行動自体から読み取るべきです。それを間違って、「お金を持っている人の言うことを聞いてみよう」等と思うから、情報商材とか変なオンラインサロンとかが流行ってしまうのだと思います。

※あと本筋とはずれますが(1)はまぁ仕方ないとして、(3)も中々ヤバいですよね。それしか話題がないならたぶん会わない方がいいです

 

④正しい札束の使い方とは

 PayPayの100億円キャンペーンや前澤さんの1億円キャンペーンなどに見るように、札束のバラマキが直近で起こっていますが、これについてどう考えますか?私は「肯定も否定もしない」立場です。それはこれらの行為が人を殴っているとは思わないし(ただの金持ち自慢とかではなくて、ちゃんと還元している)、かといって「もっとやってくれ」とも思わないからです。私のスタンスとしては、お金は何かの代わりにしかなり得なくて、それ自体が目的にはならないからです。「お金を使うことでお金を得る」というのは特に興味がなく(もちろん貰ったら嫌ではないが)、「体験に投資した方が面白い」と思えます。そういう意味では、月に行ったり、絵を買ったりとかそっちの活動の方が肯定的です。

 

<今後の潮流について>

 まず、お金による分断は進んでいくと思われます。理由としては、かつて高収入だったホワイトカラーの仕事はコモディティ化しており、高付加価値を生み出せない人の賃金は下がっていく傾向にあります。かといって直接労働(力仕事など)の賃金が上がるかと言えば、業界構造としてそれは難しいでしょう。よってテクノロジーの進展によって、ますますお金を稼げる人とそうでない人は分断されていきます。

 次に、お金持ちの発言力は依然として高いので、お金を信用力としたマウンティングや札束暴行事件が後を絶たないかと思います。ただし一つ確かなのは、幸福度とマウンティング度は比例しないということです。他人にマウンティングできたからといって自分の人生が幸福かどうかはまた別の話で、その逆も然りです。重要なのは、自分の幸せとか人生の目的をちゃんと理解していて、他人の発言や流通する情報を客観的に捉えることだと思います。